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抗MAG抗体陽性患者に対する抗MAGニューロパチーまたはCIDPの診断スコア

A diagnostic score for anti‐myelin‐associated‐glycoprotein neuropathy or chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy in patients with anti‐myelin‐associated‐glycoprotein antibody.
Doneddu, Pietro E., et al.
European Journal of Neurology 30.2 (2023): 501-510.

 

学会準備がだいぶ溜まっている。

 

1. 背景
抗MAG抗体に関連したニューロパチーは、典型的には緩徐進行性で感覚性失調と振戦を伴う感覚優位遠位型慢性脱髄性ニューロパチーである。神経伝導検査では、脱髄に合致した感覚神経異常と、運動神経の遠位潜時の著明な延長を認めるが、伝導ブロックは一般的ではない。診断は、典型的な臨床および電気生理学的スペクトラムと、IgMモノクローナルガンマグロブリン血症、血清抗MAG抗体力価の上昇によって行われる。しかし、抗MAG抗体力価の上昇を除き、抗MAG抗体ニューロパチーの特異的診断基準は未だ確立されていない。
割合としては少ないものの、多様な割合の抗MAG抗体陽性患者が、しばしば典型的CIDPに類似した非典型的表現型を呈する。こうした非典型的表現型が抗MAGニューロパチーのスペクトラムに属するのか、それとも異なるニューロパチーの偽陽性患者を表現しているのか、というのは依然明らかではない。複数の研究が、この2グループの患者を区別するための抗MAG抗体価カットオフを見出すことに失敗している。これらの患者が抗MAG抗体ニューロパチーなのか異なるニューロパチーなのかを区別することは、治療判断に重要な可能性がある。さらに、EAN/PNSは抗MAG抗体の存在をCIDPの除外基準と考えている。
抗MAGニューロパチー患者80人と、他のニューロパチー患者または健常コントロールの合計383人から収集した血清から、抗MAGニューロパチーの診断に最適なELISAカットオフ力価を評価する研究が最近行われた。この研究では、Bühlmannアッセイを用いて、感度/特異度が最良であったのは7000 BTU (Bühlmann titer units) をカットオフにした時であったことが報告された。しかし、フランスの大規模研究ではこのような区分的閾値は報告されておらず、抗MAG抗体力価 ≧ 10,000 BTU の患者の17%が非典型的表現型を有していた。
抗MAGニューロパチーの適切な診断境界を見つけることは、抗MAG抗体が検出されて適切な治療から除外されてしまう恐れのある一部の他のニューロパチー患者に恩恵を与えうる。また、非典型的抗MAGニューロパチーの治療反応性は典型的抗MAGニューロパチーと同様なのか、それともむしろCIDPのそれに類似しているのか、を評価することも重要である。

1-1. 研究の目的
この研究の目的は、抗MAG抗体を有する脱髄性ニューロパチー患者における臨床および電気生理学的特徴に基づき、CIDPと抗MAGニューロパチーを区別する診断スコア (CIDP-MAG score) を開発することである。この診断的妥当性を評価するため、このスコアは3つの患者集団に適応された: (i) 典型的抗MAGニューロパチー患者、(ii) 典型的CIDP患者、(iii) CIDP様の臨床像をとる非典型的抗MAGニューロパチー患者 (CIDP-MAG)。また、CIDP-MAG患者のIVIgへの反応性を、典型的CIDPまたは典型的抗MAGニューロパチーと比較した。

 

2. 方法
2-1. 疾患コホートの同定
3つの患者群が後ろ向きに同定され、我々の研究に含まれた: (i) 31人の典型的抗MAGニューロパチー患者、(ii) 45人の典型的CIDPと確定診断された患者、(iii) 16人のモノクローナIgMパラプロテイン血症と抗MAG抗体 (BTU > 7,000) を有する CIDPと臨床診断された患者。

2-2. 臨床特徴
臨床評価として、失調や振戦の有無、脳神経領域の関与、筋力低下や感覚障害の分布評価を含む神経診察を行った。発症および進行の様式も評価された。寛解と増悪の経過は、治療の減量または中心に関連しない臨床的増悪の存在によって定義された。

2-3. 電気生理
電気生理学的検査として、四肢の運動および感覚神経伝導検査を行った。脱髄の基準にはEAN/PNS基準を用いた。Terminal latency index (TLI) は、distal conduction distance (mm) / (conduction velocity [m/s] × distal motor latency [ms]) として計算した。遠位刺激部位は、正中および尺骨神経については記録電極から60 mm、腓腹神経については記録電極から80 mm、脛骨神経については記録電極から85 mm の点とした。

2-4. 血液検査
IgMモノクローナルガンマグロブリン血症は、血清免疫固定電気泳動法によって検出された。抗MAG抗体の測定には、商用利用可能なELISA (Bühlmann Laboratories AG) を用いた。典型的CIDPとCIDP-MAG患者のほとんどは、治療後に抗MAG抗体を測定されていたが、典型的MAGニューロパチー患者は全員が診断時点で測定を受けていた。

2-5. 診断スコアに用いる特徴の選択
CIDPと抗MAGニューロパチーを区別するのに役立つスコアを開発するにあたり、それぞれの疾患で典型的な臨床および電気生理学的特徴を先行文献から任意に選択した。典型的抗MAGニューロパチーの臨床像は、遠位型の慢性緩徐進行性の感覚優位対称性ポリニューロパチーで、失調を伴い、筋力低下はあっても軽度で、しばしば上肢の振戦を伴うものである。電気生理学的には、対称性の遠位優位の伝導速度低下 (TLI < 0.25) を認めるが、伝導ブロックは伴わないのが典型的であり、これはCIDPとの鑑別に役立つ。この中から、抗MAGニューロパチーの診断を支持する4つの特徴 (臨床的なものが3つ、電気生理学的なものが1つ) が任意で選択された (表1)。CIDPの定義は、典型的なものと変異型があることを考えると、より複雑である。先行研究と我々の臨床経験から、CIDPの診断を支持するが抗MAGニューロパチーの診断は支持しない3つの特徴 (臨床的なものが2つ、電気生理学的なものが1つ) が選択された (表1)。これら7つの特徴を含む診断スコア (CIDP-MAG score) を開発した。

2-6. 非典型的抗MAGニューロパチーのIVIgへの反応性
CIDP-MAGに対するIVIgの反応性を評価した。CIDPに対するIVIgの反応性 (>50%) と抗MAGニューロパチーに対するIVIgの反応性 (<20%) の違いから、IVIgへの反応性は、CIDP-MAGの診断の支持的基準として用いられた。他の治療、たとえばリツキシマブや血漿交換に対する反応性は解析しなかった。治療反応性は、客観的かつ持続す (最低6ヶ月) MRC sum score (0-60点) の2点以上の改善またはINCAT scoreの1点以上の改善を伴う、主観的改善として定義された。

2-7. 統計解析
抗MAGニューロパチー、典型的CIDP、CIDP-MAGの患者において記述統計が用いられた。カテゴリー変数はパーセンテージで記述し、連続変数は平均値、中央値、範囲を使って記述した。3群の患者間の差は、カテゴリー変数についてはカイ二乗検定、連続変数についてはクラスカル・ワリス検定で評価した。典型的抗MAGニューロパチーの患者と典型的CIDPの患者を識別するためのスコアを定義するために、7つの同定された特徴の各存在を、カイ二乗検定 (単変量解析) を用いて2群間で比較した。そして、2群間で有意差を示した特徴を独立変数として多変量ロジスティック回帰モデルに含め、診断 (典型的抗MAGニューロパチー vs 典型的CIDP) を従属変数とした。各特徴について調整オッズ比 (OR) を推定した。抗MAGニューロパチーと診断される確率が高い特徴 (支持的特徴) については、抗MAGニューロパチーと診断される確率をモデル化してORを推定した。典型的CIDPと診断される確率が高い特徴 (支持的でない特徴) については、典型的CIDPと診断される確率をモデル化してORを推定した。OR が 1 から 5 未満の特徴を 1 点、5 から 10 未満の特徴を 2 点、10 以上の特徴を 3 点とし、正の値を支持的特徴、負の値を非支持的特徴とした。各患者について、その患者で検出された各特徴のスコアの合計を総スコアとした。そして、診断精度の最大レベル (正しく分類されたオブザベーションの最大パーセンテージ) につながるスコアとして、最良のカットオフスコアを選択した。そして、典型的抗MAGニューロパチーと典型的CIDPを最もよく識別するスコア値をCIDP-MAG患者群に適用し、CIDPまたは抗MAGニューロパチーに分類した。

 

3. 結果
3グループの主要な患者背景、臨床および血液検査所見は表2にまとめられている。抗MAG抗体の平均力価は、典型的抗MAGニューロパチーで60,398 BTU (range 8135-265,585) であり、CIDP-MAG患者で53,320 BTU (range 8137-125,000; p=0.3974) であった。典型的CIDP患者は全員抗MAG抗体陰性であった。典型的CIDP患者は、典型的抗MAGニューロパチーおよびCIDP-MAGと比較して発症年齢が若く、疾患経過が短く、性差が少なかったが、統計学的に有意ではなかった。抗MAGニューロパチー患者と比較して、CIDP-MAGは発症時点の運動障害がより重度で (MRC 54.5 vs 57.2, p=0.0031)、機能障害も重度であった (Inflammatory Rasch-built Overall Disability Scale 35.3 vs 38, p=0.0002、INCAT 6.8 vs 5.2, p=0.0012)。しかし、典型的CIDPとCIDP-MAGの間では、発症時点の運動障害と機能障害に差は認めなかった。

表3に、3グループごとの支持的特徴および非支持的特徴の頻度をまとめた。典型的CIDPの4人が、距離依存性の感覚優位ニューロパチーを示した (表3)。いずれも脳神経領域の関与を伴う急性または亜急性の発症で、発症後1年以内に四肢の近位および遠位を含む感覚運動ポリニューロパチーを発症した。典型的抗MAGニューロパチー患者と典型的CIDP患者を単変量解析で比較したところ、支持的特徴のある患者とない患者の割合の間に極めて有意な差が確認された (7つの特徴それぞれについてp<0.0001)。したがって、7つの特徴すべてを診断スコアを定義するための多変量ロジスティック回帰モデルに含めた。多変量モデルでは、選択された特徴のいずれも診断と有意な関連は認められなかったが、これはサンプルサイズが小さいためであろう。しかし、点推定では、支持的特徴と非支持的特徴について、それぞれ正と負のモデルパラメータで、予想された関連方向が確認された (表4)。Tjur R2のp値は0.97であり、良好な予測能力を示した。

典型的抗MAGニューロパチー患者では、診断スコアは1から5までばらつき、中央値は4であった。典型的CIDPでは、診断スコアは-7から-1までばらつき、中央値は-4であった。2グループでスコアの重複がなかったことから、このツールは典型的抗MAGニューロパチーと典型的CIDPを区別することができることが示された (図1、表3)。CIDP-MAGグループでは、診断スコアは-6から3までばらついた (中央値は-2、図1)。診断精度を最大化するカットオフスコアは0であった。すなわち、スコア>0が抗MAGニューロパチー、スコア≦0が典型的CIDPと分類されることになる。この基準を用いると、CIDP-MAG患者のうち4/16 (25%) が抗MAGニューロパチー、12/16 (75%) がCIDPに分類された。CIDPと分類されたCIDP-MAG患者は、抗MAGニューロパチーと分類されたCIDP-MAG患者よりもIVIgに対する反応頻度が高かった (71.4% vs 22.2%) が、サンプルサイズが小さいため統計学的有意差は示されなかった。スコアに基づきCIDPと分類されたCIDP-MAG患者と典型的CIDP患者の間には、IVIgの反応性に差は認められなかった (表5)。診断時点で、CIDPと分類されるCIDP-MAG患者12人中11人が、亜急性発症かつ再発寛解型の経過を示し、近位筋および遠位筋を含む対称性の運動感覚ポリニューロパチーを呈したが、1人は亜急性の距離依存性の感覚優位ポリニューロパチーを呈し、伝導ブロックも伴っていた。抗MAGニューロパチーと分類されるCIDP-MAG患者は、感覚または感覚運動の遠位型後天性脱髄性対称性ニューロパチーの表現型を示し、再発寛解型の経過をたどった。うち3人はIVIgに抵抗性であった。

図1. 典型的CIDP、抗MAGニューロパチー、CIDP-MAGの平均スコア.

 

4. 考察
最近の少数の研究が、抗MAG抗体を有する患者の一部が抗MAGニューロパチーの典型像とは異なる臨床像を有することを示している。こうした患者のほとんどは、CIDPと合致する臨床および電気生理学的所見を示す。今まで、こうした患者は抗MAGニューロパチースペクトラムの「非典型的表現型」とみなされ、異なる病態機序を反映するものと考えられてきた。しかし、非典型的表現型の一部が擬陽性症例である可能性は除外しきれない。Luigettiらは、非典型的表現型を持つ患者が、典型的表現型患者と比較して、異なる背景、臨床、病理、免疫組織化学的特徴を持つことを示した。Magyらは、CIDP様の表現型を示す非典型的抗MAGニューロパチー患者では、典型的表現型を示す患者と比較して、widening of myelin lamellaeや免疫組織化学陽性、抗MAG抗体高力価の所見が低頻度であることを報告したが、これらの所見は2群を区別する能力までは有さなかったとした。Svahnらは、202人中17%の患者が非典型的臨床像を示し、うち22人の患者は感覚運動多発根神経障害、6人の患者は非対称性または多巣性ニューロパチー、4人の患者は感覚多発根神経障害、1人の患者は小径線維ニューロパチー、1人の患者は筋萎縮性側索硬化症であったと報告した。抗MAG抗体の特異性の問題は、Bühlmann ELISAが広く利用されるようになってからより明らかになっており、特異度はカットオフに依存する。商用的に提唱されているカットオフ力価は > 1000 BTUであるが、抗MAGニューロパチーを持たない一部の患者も含んでしまう。Kuijfらは、1500 BTUをカットオフにすることで95%の特異度を実現できると報告した。カットオフを10,000 BTUにすることは特異度を向上させず、典型的抗MAGニューロパチー表現型を持つ患者のたった83%のみを拾い上げることができる。また、抗SGPG抗体や抗HNK-1抗体を追加で検査しても、特異度を上げることはできない。抗MAG抗体の偽陽性はWestern blotでも報告されており、IgMモノクローナルガンマグロブリン血症を有するものの長年にわたって臨床的および電気生理学的にニューロパチーが存在しない少数の患者を含んでいる。抗MAG抗体の特異度の不完全性の理由は未だ明らかでない。現在利用できる検査では、病原性抗体と非病原性抗体を区別することができず、生体内での標的抗原に対する抗体親和性や攻撃可能性の違いを評価できていないのかもしれない。一部の患者で抗原性髄鞘蛋白の放出がMAGの反応性を向上させるという可能性も提唱されているが、これは抗体がモノクローナルであるという点を考えると不可解である。大規模な非選択的な集団におけるスクリーニングは、最近抗MOG抗体においても確かめられたように、陽性的中率を低下させ、偽陽性を一定数生む可能性がある。偽陽性の抗体検査は、重症筋無力症など他の免疫介在性疾患でも報告されている。特に、発症頻度が低いどのような疾患の検査においても、検査前確率が低い患者ほど、偽陽性の確率は上がるものである。
本研究は、非典型的抗MAGニューロパチー患者が抗MAGニューロパチースペクトラムの一部であるのか、それとも異なる疾患であるのかを明らかにするものではないが、これらの患者の一部は臨床的にCIDPと区別がつかず、典型的抗MAGニューロパチー患者よりも頻繁にIVIgに反応することが確認された。これらの結果は、IVIgに反応する運動表現型を有する抗MAGニューロパチーに関するこれまでの報告と一致しており、典型的なCIDPと臨床的に類似した抗MAGニューロパチー患者においてIVIgを考慮するようにというEFNS/PNSの助言を支持するものである。
抗MAGニューロパチーとCIDPを区別することは、予後および治療に関連した意味を持つ。EAN/PNSのガイドラインによると、これらの患者はCIDPの診断を受けず、IVIgを含む一般的なCIDP治療を受けられない可能性がある。さらに、これらの患者はCIDPに関する臨床試験から除外される。抗MAGニューロパチーの不均一性は、リツキシマブを用いた2つの対照試験の失敗や、治療に対する反応の違いを説明するかもしれない。われわれの研究では、非典型的抗MAGニューロパチーの病態を明確にすることはできない。しかし、非典型的抗MAGニューロパチー患者における根本的な発症機序の解明を目的としたさらなる研究の必要性を支持するものであり、これには、CIDP様表現型を有する抗MAGニューロパチー患者の神経生検におけるIgMや補体の沈着、widening of myelin lamellaeの検索も含まれる。また、他の非典型的抗MAGニューロパチー患者の臨床的特徴や治療効果を評価することも重要であろう。より大規模な検証コホートにこのスコアを適用する国際共同研究は、これらのデータを確認するのに役立つであろう。
われわれの研究にはいくつかの限界がある。サンプルサイズが小さいため、モデルパラメータの推定精度が低く、全コホートを導出コホートと検証コホートに分けてスコアの外部妥当性を検証することができなかった。その他の限界としては、非典型的CIDP患者の除外、後方視的デザイン、スコアに含まれる基準の恣意的な選択が挙げられる。典型的なCIDPと確定診断された患者のほとんどは、治療後に抗MAG抗体の検査を受けているため、診断時に抗体を持っていた可能性は否定できないが、IgMモノクローナルガンマグロブリン血症が認められなかったことから、この可能性は非常に低い。さらに、文献データから、血清抗MAG抗体値は治療後に必ずしも低下するとは限らない。最近のレトロスペクティブ解析では、血清抗MAG抗体の減少は免疫療法の臨床的奏効と関連しているようであるが、この減少は相対的なものに過ぎないと報告されている。加えて、抗MAG抗体の検出は様々な方法で測定されており、ゴールドスタンダードが存在しないため、これらの結果が研究で使用された手法に限定されることを否定することはできない。しかし、この検査法は多くの施設で広く使用されており、その特異性の限界は、他の疾患の場合と同様に、診断を支持する診断基準の必要性を正当化するかもしれない。
結論として、我々のスコアは非典型的抗MAG抗体ニューロパチーを呈する患者の診断評価に役立ち、治療法の選択に役立つ可能性がある。より多くの患者コホートで確認されれば、非典型的CIDP患者の根本的な発症機序の解明を目指した研究に道を開き、抗MAG抗体患者の診断を除外している現行のCIDP診断基準の改訂を支持することができるであろう。

 

5. 感想
おもしれ~。もうCIDP-MAGって概念があるんだな~。